そういえば、入場者数

愛知県で開催中の愛・地球博愛知万博)は開幕17日目の10日、6万225人が入場し、入場者数の累計が100万人を突破した。 累計入場者数は105万1632人で、1日平均6万2000人。 最終的な目標入場者数の1500万人を達成するには、1日平均で約8万1000人が入場しなければならない計算だが、開幕以来、この数字にはまだ一度も届いていない。

別に届かんでもよろしいがな。いっそのこと、会期中に完全閉館日を設けてみるってのもいいかも。こういう「企画」って、博覧会のテーマに沿ってませんかね?
 
ここ数日、万博関連の本を集中して読んでいた。『戦争と万博』『博覧会の政治学』『万博幻想』など。
一般市民/国民を大量に動員し、膨大なイメージを短期間で消費させようというやり方は、たしかに19世紀的でもあるし、言われてみれば、20世紀で終わらせるべき手法だったかもしれない。
しかし、『万博幻想』終章でも触れているように、アジアでは北京五輪や上海博といったビッグイベントが続く。全地球レベルで言えば、この種の「メガイベント=地域開発=一気に景気拡大」政治手法は当分なくならないんではないか。
 
上記の本、とくに椹木野衣『戦争と〜』を読んでいる最中ずっと、『ぼくたちの好きな戦争』(小林信彦)を思い出していた。椹木本には苦味がどっぷり滲んでいて、最後まで読み通すのが少々辛かった。ミギもヒダリもサンセーもハンターイも、結局あんま関係なかったんじゃないの、お祭り好きっていう、これって国民性だよね、あはは、と笑ってすませることはできないんだろうか。…できないんだろうなあ。
前衛芸術家って、要するに、ものすごいミーハーなんだと思う。とことん新しモノ好きだから、一般人からするとなんだかわけのわからん奇行をやってるように見えるだけで。
で、前衛にそれ以上の「思想」なり「理論」を求めるのはどうよ、という気がするんだけど、ましてやゲージツ家に政治的な理念を求めるのはどうよ、などとも思ったりもするんだけど、こういうコト書いてると現代美術の人たちから殴られるな、確実に。