2018-01-01から1年間の記事一覧

ペンギン・ハイウェイ

2018年/石田裕康監督 原作は単純なように見えて結構複雑なので、時間の限られる1本の映画として破綻なくまとまるかどうか。そのあたりが全くの杞憂に終わったのは、さすがは上田さん脚本。(終盤、お姉さんがいなくなってからのとあるシーンでちょっと引っ…

リズと青い鳥

2018年/山田尚子監督作品/松竹 原作は出版された直後に読んだきりなのでディテールをよく覚えていなかったりするんだけど、物語の大筋というかテーマ的な部分に関しては強い印象が残っていた。その第一印象と、ほぼ変わらない映画だったように思う。 しか…

KIDS ON THE SLOPE

坂道のアポロン/2018年/三木孝浩監督作品原作漫画が好きで、テレビアニメ版の方も楽しく観ていたあの作品が映画化された、なんてつい昨日知った。で、観てきた。 冒頭「十年後」のシーンから始まるのでびっくりした。2時間の尺で、最後まで描ききるつもり…

架空の犬と嘘をつく猫

寺地はるな著/中央公論新社/2017年12月 著者6冊目の書き下ろし長編小説。とある家族の、1988年からの30年間を描く面白い試みで、最終章が本書刊行時点からすれば「未来」である2018年5月、というのが最大のミソだろう。つまり、未来への希望を高らかにうた…

KUBO AND THE TWO STRINGS

2016年アメリカ映画/トラヴィス・ナイト監督遅ればせながらようやく観られた。もっとも、ウェブサイトの予告編映像を観る限り「あんまりわたし好みではないな」と感じていたこともあり、なのでさほど期待せずに出かけたのだが。キャラクター造形、およびい…