冷凍保存、再

両親を冷凍保存、是非めぐり仏で論議
 【パリ=島崎雅夫】科学が進歩すれば両親は生き返ると信じて2人の遺体を冷凍保存してきたフランス人男性に対し、仏国務院(最高行政裁判所)は今月初旬、保存を違法とする判決を下した。
 男性は、判決を不服として、欧州人権裁判所(仏ストラスブール)に提訴する構えを示している。
 この男性は、仏西部メーヌエロワール県ヌイユ・シュルレイヨンに住むレミ・マルティノさん。城館の地下室に零下60度に保ったひつぎを設置、1984年に死亡した母親と2002年に死亡した父親の遺体を保存している。医師だった父親が先に亡くなった妻を冷凍保存し、その意思をマルティノさんが引き継いだ。
 自治体や司法機関は84年から20年以上にわたって、冷凍保存の中止を求めてきたが、マルティノさんは、成人は遺体埋葬方法を自ら選択できるとする法律(1887年成立)をたてに要求を拒否してきた。
 国務院の判断は、「公共秩序や衛生が脅かされる恐れがある場合は、埋葬方法に制限を加えることができる」というもので、土葬か火葬で両親の遺体を葬るよう求めた。マルティノさんは「自宅での冷凍保存が秩序破壊につながるとは思えない」と反発している。
 この問題は、仏国内では、肉親への愛情のあり方、科学の進歩などをめぐる論議を起こしており、大きな関心を呼んでいる。
(2006年1月17日19時29分 読売新聞)

「保存と再生」はどうも「本人の意志」っぽいな、この記事だと。にしても、ふたりの死因が何かが記されていないので、なんだかやっぱりことの輪郭がぼやけて見える。
そういえば米国にもこういう風に遺体を冷凍保存する協会かなんかがあったと思う。うろ覚えだけど。
で、さて、「不老不死」はやはり人類の究極の夢、なのかね。老いてゆくからこそ、あるいは死んでしまうからこそ美しい、とは思わないんだろうか。