これもプロモーションの一環?

親子2代の映画監督に吾朗監督は「父親とは夏以来、一言も口をきいていません。断絶状態です。

鈴木プロデューサーという人は、あらゆる事態を宣伝に結びつけるのが非常に上手いんだろうなと思う。話題作りのためにはスキャンダルをも利用するぜ、という、きわめて古典的な宣伝マンなんでしょうな。今回の場合、たんに「名作の映画化」というだけでは弱いと踏んだんでしょう、そこに「親子の確執・葛藤」というもうひとつの物語をぶつけてきた。親の七光りだのなんだのといった反発がおこるのは当然とみて、先手を打ったんだろう。このへんの手法というかやりくちがいかにもこの人らしく、私などはもうそれだけでこの映画を観る気持ちが極限まで減衰してしまった。ただ黙って作品だけを提示してくれたら別にどうってことないんでしょうけどね。どうもこの会社の、というかこの人がらみの作品だけは、毎回始まる前から観る気を失くしてしまうのである。