大丈夫なのか、ソニー

番組はそれから工場と経営陣のコミュニケーションという日本人の好きそうな流れになっていて、そうだこれで経営と工場が一丸となって頑張ればソニーは立ち直るという盛り上げであった。がんばってくれと呟きたい。

そういえば、私もこの番組を観ていた。ただし、前半部分は見逃した。中鉢社長のしゃべる姿を初めて見たが、アナウンサーのツッコミに対し、すべて少々的はずれな受け答えばかりだったのには落胆、というかちょっと笑ってしまいそうになるくらいだった。意図的に答えをぼかしたのか、天然なのか、にわかには判断しかねたが。
 
そして、上の引用文でも触れられている、工場訪問のシーン。おいおい昭和かよ、と、テレビの前で思わず呟いてしまった。いかにもプロジェクトなんたらとかいう番組を制作していたNHKが好きそうな絵でもあった。
 
半分寝ぼけ眼で観ていただけだから、その感想もはなはだ無責任かつ勝手な言いぐさなのだけど、こんな番組、観なきゃよかったと思った。ソニーはダメになっちゃったなぁ、と、いかにも技術畑出身の、人は良さそうだけど融通は利かなそうなおぢさんがぼんやりとした薄ら笑いを浮かべている画面を眺めつつ、思った。
少なくとも、私の好きだったソニーは、この番組の中にはいなかった。初代ウォークマンが映った瞬間だけ、少し嬉しかった。が、それは単なるノスタルジィでしかない。