いや、それはちょっと

飲酒運転をした公務員を事故の有無にかかわらず即、懲戒免職にするのは、法律の「比例原則」に基づいて疑問がありはせぬかと先週の当欄で書いた。何人かの法曹関係者に意見を聞いたのだが、ある弁護士さんの言葉が言い得て妙だった。「小難しい法律用語を持ち出さなくても、立派なことわざがあります。鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」
(中略)
 大分でも県土木建築部職員が飲酒運転で事故を起こし逮捕された。県庁には1週間で100本を超す抗議が寄せられたそうだ。大半が懲戒免職を求める内容だったという。「飲酒運転は誰でも起こしうる。今日の被害者が明日は加害者になるかもしれない。格差社会の憂さを公務員たたきで晴らしていないか」というのが先の弁護士の見立て。一理あるのでは。罪なき者のみ石もて打て。

懲罰にバランスが大事ってのは正論だと思うが「飲酒運転は誰でも起こしうる」ってのはあまりにひどくないかえ?飲酒運転がごく当たり前な環境にいる人なんだろうか。もしそうだとしたら、そういう考えから変えていかなければならず、それはそれでやっかいな問題ではある。意識改革のためにはさしあたって過激な厳罰化もやむなし、って論調にもなりかねませんぜ、弁護士さん。