採算が取れない

首都圏のキヨスク、3分の1が臨時休業…リストラ補充失敗

 電車に乗る前に雑誌を買おうとしたら、売店のシャッターが閉じていた――。最近そんな経験をした人が少なくないはずだ。首都圏のJR駅で、スタンド型売店キヨスク」の3分の1が臨時休業するという異常事態が続いている。
 店舗を運営するJR東日本の子会社が人員整理を進めた結果、販売員が十分に確保できなくなったという。休業店再開のメドは立っておらず、駅利用者の不満は高まる一方だ。
 JR東管内でキヨスクを運営する「東日本キヨスク」によると、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県の約560店舗のうち、現在185店舗が臨時休業中。閉鎖は昨秋から都心の主要駅で始まり、今では近郊の駅にも拡大している。
 31店舗中8店舗が休業中の東京駅。通勤・通学客が多く利用する山手線と京浜東北線のホームは、2店舗のうち1店舗でシャッターが下りている。〈しばらくの間、閉店させて頂きます〉。そう書かれた張り紙と最寄り店の地図が掲示されているだけで、休業の理由に関する説明は一切ない。
 東日本キヨスクでは、100品目を超す商品の値段を記憶していて料金の暗算もできるという“職人技”を持つ正社員に販売を担当させてきた。しかし、採算が取れない店舗が増えてきたため、人件費を削減しようと、2004年からレジの導入などを進めるとともに、契約社員やアルバイトへの切り替えを始めた。
 さらに、昨年8月には正社員の早期退職を募り、今年3月までに販売員だった約400人が退職。今月からはキヨスクの店舗から正社員が姿を消している。
 同社によると、全店舗を維持するためには500人以上の契約社員が必要。このため500人の確保を目標に契約社員を募集し、不足分はアルバイトで補う予定だったが、契約社員は130人しか集まらず、アルバイトの応募もほとんどなかったという。同社は「ポスターや求人雑誌などで募集したが期待通りの反応がなかった。周知が不十分だったのかもしれない」と話している。
 同社は、現在休業中の店舗について、販売員が確保できれば再開する方針。一方で、主要駅にある「NEWDAYS(ニューデイズ)」を中心に、駅構内のコンビニ店を増やしてきており、「再開までの間は他のキヨスクやコンビニを利用してほしい」としている。
 しかし、キヨスクが少ない駅やコンビニのない駅もあり、横浜線南武線などの10駅では、駅構内から売店が完全に消えた。東京駅のキヨスクで新聞や雑誌をよく買うという男性会社員(68)は、「レジに行列ができるコンビニよりキヨスクの方が便利。早く再開してほしい」と話していた。
(2007年4月13日15時33分 読売新聞)

どーでもいいけどJR東は「キヨスク」から「キオスク」へ名称変更したんじゃなかったっけ。まだだったのかな。まあどうでもいいけど。

釣り銭応対のきびきびしたキオスクは確かに便利で、POS使うコンビニや自動販売機ではまだろっこしくて使えねー、なんだけど、文中にもあるように「採算が取れなくなった」からこそのリストラで、要はそういう昔ながらの名人芸の人たちを使っていたら赤字が嵩んでしまう、てことなんでしょうな。割りにあわなきゃやめちまえ、というか経営的にはやめざるを得なくなるわけで。慈善事業じゃないんだし。
そういや先日山手線とか中央線とか利用してたけど、キヨスクどうだったけな。あまり印象に残ってないや。自分は通勤に電車を使わないので普段からあまり気にしていないということもある。

コンビニや自販機が増えて便利になってるはずだが、キヨスクが閉まっていると「不便だ」などと言う。
サービスの質や内容は変わっても、全体としてはバランスは取れているはずなのだが。

そしてまた、人はしばしば「昔に比べて低下した」とブツクサと文句をつけがちである。
以前より向上したサービスにはあっという間に慣れてしまうクセに、実に勝手なものである。
なんでもかんでも「以前より良くなって」いないと気が済まないのだろうか。



いつまでも前世紀の遺物みたいな「右肩上がり神話」を信じてんじゃねーよ。


>「レジに行列ができるコンビニよりキヨスクの方が便利。早く再開してほしい」
こういう人たちって、定価の倍額出してもいいから手売りでサービスしろ、とは絶対言わないわね、まあ当たり前だけど(笑)。ほんじゃ、昔ながらの熟練キヨスクおばちゃんの人件費はいったいどこから捻出すればいいんでしょうねえ。
え? そんなこたァ客が考えることじゃねぇだろって? それは失礼いたしますた…