技術と意識

実演家著作隣接権センター(CPRA)運営委員会の松武秀樹運営委員は会見の中で、「将来的にパートナーシップを築ける部分があるかもしれないが、まずは一度『リセット』してほしい」と訴えた。

技術の進歩と人間側の意識がシンクロしていない、いい例かもしれない。人の意識=法整備、という側面も含めて。ITテクノロジーがそれまでのシステムを軽く凌駕してしまうという現実がどうしても受け入れられず、つい目をそらしてしまうのだろう。あるいは、彼らの頭の中には「人類は己の生み出したテクノロジーの自己増殖に手を焼き始めた」――なんていうサーバーパンクなイメージが充満しているのかも知れない。
にしても、日本の<著作権管理団体>とやらはショーバイが下手だよなあと思う。少なくとも、こういう場で『リセット』なんて言葉は吐くべきではない。それでは単なる子供っぽい逃避/拒否反応であって、まったく建設的ではない。だいたい、この問題を<ビジネス>として捉えようとする気力が足りないのではなかろうか。
まずはどんなところからでも金儲けの糸口を探ろうとする<したたかさ>ってのが必要なんじゃねーの? 一般消費者の購入したPCやiPodから二重三重にカネふんだくろうとするなら、もっと大きい部分をしっかりつかまえておけよ、とも思う。つーか、一般人からカネとろうとするなら、ネガティブイメージを持たれてる時点でアウト。だいたい、なぜネット上で「カスラック」だのなんだのと罵倒表現で呼ばれてるのか、そのことをもっと真剣に考えるべきではないのか(いまのところそういう手合いは黙殺しているようにしか思えない)。