困ったおじさん

「緑のおばさん」「緑のおじさん」という呼称は全国的なものなんだろうか、朝の通学時、小学校付近の交差点で交通整理をやっているひとたちのことだ。たいてい近所のおじさん、おばさんがボランティアでやっているんだと思う。
わたしの通勤路にはふたつかみっつ、そういう通学路を通るところがある。そのうちのひとつ、自宅に近い方の交差点では、ちょいと強面のおばさんが、実にてきぱきと動いていて、信号待ちをしているこちらも見ていて気持ちがいい。小学生たちの方も心得ているのか、整列してさっと渡っていく。

タイトルの「困ったおじさん」は別の場所のボランティアおじさんのことだ。このおじさん、歩行者信号が赤に変わっても、まだ子供たちを渡らせようとする。しかも「赤だから急げ」とも言わず、だらだらとうつむきながら歩くガキ共をただ見守っているだけ。その間、右折車はかなりの数、待っている。メインの信号が黄色になり、赤になろうとするころになってようやく、そのおじさんは交差点内から歩道に戻る(ゆっくりと)。おかげで、毎回無事に右折できる車はほんの数台だ。
ドライバーにとっての「困ったおじさん」だけでなく、通学している小学生たちにとっても、こういうのは良くないことだ。交通ルールを守る、という大事なことがまるで学べない。車も人も、交差点はさっさと渡るものである。
ひょっとしておじさんは、歩行者の方が偉いのだ、子供を守らねばならんのだ、とかなんとか思っているのかもしれないが、それならなおさら、ルールはきちんと守ってもらわなきゃ。