ここにも前世紀の遺物(苦笑)が。

全員が受け取り拒否−採用取消通知書【中和消防不正採用】
  不正採用された職員の採用取り消し処分が決まった21日夕、橿原市慈明寺町の中和広域消防組合消防本部には、榛原町の県消防学校での半年間の研修を終え、卒業式を翌日に控えた消防士22人が集められた。
 
 このうち不正に採用されたことが判明した18人に対し、消防長職務代理者の吉村一男警防部長が採用の取り消しを告げた。涙ぐむ消防士や「なぜ、こんな処分を受けなければいけないのか」と逆に問い返す消防士もいたという。
奈良新聞) - 9月22日10時55分更新

 
この記事だけでは前後関係がわからないが、こういうことらしい。
 

口利き認める-小松市議、消防長に依頼【中和消防不正採用】
   中和広域消防組合の消防士不正採用事件で、受験生3人を不正合格させるため、元同組合消防本部消防長中村隆之被告(62)=加重収賄地方公務員法違反罪などで公判中=に口利きしたとして、地方公務員法違反(不正採用そそのかし)の罪に問われた御所市議小松久展被告(53)=御所市元町=の初公判が16 日、奈良地裁(御山真理子裁判官)であり、小松被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。(2005.9.17 奈良新聞)

 

また現職…「やっぱり」-高見市議は口利き否定【中和消防不正採用】
  中和広域消防組合の消防士不正採用事件で31日、特定の受験生を合格させるために口利きをしたとして、地方公務員法違反の疑いで、新たに高見精一・橿原市議(58)が書類送検され、摘発された現職市議は五人となった。採用をめぐる議員の口利きは、同消防組合で常態化していたことをあらためて浮き彫りにした。
 
 奈良地裁で先月19日開かれた元消防長中村隆之被告(62)らの初公判で、検察側は採用を依頼した議員として、すでに逮捕された人物だけでなく、高見市議の実名を初めて挙げた。傍聴席にいた同消防組合幹部ら関係者を驚かせた。(2005.9.1 奈良新聞)

 
22人の研修生のうち、不正が認められたのが18人ってのはすごすぎ。あとの4名の心中いかばかりか(笑)。ていうか、記事中にも「常態化」とあるけれども、彼らの感覚ではこういう口利きは至極当然のことだったんだろうな。いくらのカネが動いてるのかは知らないけど。つまりは、談合や贈収賄と同じくこれもまた典型的な<旧きニッポン>の風景だよなあ。
 
で、今回の18名が「たまたま運が悪かったよねえ」なのか「これからはもうそんな時代じゃないのだ」のかは、今後の関係者の対応次第になるわけで。まあ、地方っつーか田舎ってぇのは<これまでの慣習>をなかなか変えることができないからねえ。良くも悪くも。