やっぱりプレーオフはつまんない

パ・リーグプレーオフ、やっぱり不要だと思う。
どうしてか、という理由が、自分の中ではいまいち漠然としていたままだったんだけど、最近になってようやく気づいた(激遅っ)。
 
つまんなさの理由は、すごく単純なことなんだが、これが「敗者復活戦」もしくは「弱者救済」措置だからだ。
 
大リーグの場合は、強者が勝ち上がってきて、さらなる上を目指すために、プレーオフが存在する。興行としてのプロスポーツは、とにかく勝たないと意味がないのだから、このプレーオフ制度は、理にかなっている。
翻って日本の場合、パ・リーグが昨年と今年行っているのは、要するに少しでも観客を集める=経営状態を安定させるためのものだ。シンプルなプロスポーツのありかた=絶対勝利主義…とはまったく異なる価値観=集客とか営利主義…をここに混入させるから、長いシーズンを見てきた観客/戦ってきた選手ともども、どうにもすっきりしないのだ。少なくとも、年間勝率5割を下回る弱いチームがプレーオフ進出なんて馬鹿げた出来事は、もう今年っきりにしてもらいたい。
今日の試合では順当にマリーンズが勝ち上がって、このあとホークスと試合を行うことになったが、本質的にはこんな戦いは無意味なはずである。ま、マリーンズの営業はホクホクなんだろうけどさ。
 
レギュラーシーズンの長期戦と、プレーオフの短期決戦。その両方を勝ち抜いた者が真の王者である、なんて理屈は、やっぱりおかしい。ていうか、筋が通らない。それだったら半年間、毎月毎月勝ち抜き戦だけやってればいいじゃん。で、各月の一位がいちばん多いチームが日本選手権へ行けるということにすればいいじゃん(同数の場合はプレーオフ)。毎月短期決戦だけなら、その中には企業の冠をつけた○○杯とかいう興行も組めるだろうし、九州シリーズとか東北シリーズとか、特定の地域だけで行うトーナメント戦も作りやすいのではないか。つまり、興行形態がいまよりもっと柔軟になるんじゃないかと思うんだけど、どうか。
 
ついでに言うと、交流戦も長すぎた。各々一試合づつでよろしい。各カード3+3の6試合もやる必要はないでしょう。この場合、前年度の日本シリーズ覇者のリーグをホームにすればよく、その日本シリーズの開幕試合をどの球場で行うかは、オールスター戦(これも一試合で充分)の勝者のリーグにすればいい。
 
ペナントレース交流戦/オールスター/日本シリーズそれぞれの試合の価値をたかめるためには、それぞれの試合が有機的に結びつき、次へつなげるための意味をもたせるようにしなければならない。それぞれの試合がそれだけで完結してしまって、あとになにも残らないのがいまのプロ野球の最大の問題なんじゃないか。
 
球団の上場禁止とかなんとか、「現状維持」の保身をあれこれ言う前に、コミッショナーは、現在の興行システムをより有機的に、よりスピーディーなものに仕立て直していく方が先決だと思うのだが、いかがなものだろう。