ヴァニティ・フェア

やせすぎモデルを規制したのは、秋の欧州のファッションショーの幕開けを告げる「パサレラ・シベレス」。主催者は「モデルが、がい骨のような顔をしたハンガーであってはいけない。やせすぎは拒食症につながり、拒食症は時として死に至る」と強調した。やせすぎを理由にモデルが出演を拒否されたのは世界で初めてとみられる。

ファッションの美って退廃つーか病的な部分を多く含んでいるからなあ。あの昏さが良いともいえるのだけれども。
モデルがみんなピチピチ元気になったら、それはそれでしょーもなくなる気がする。

太りすぎもやせすぎもチビもノッポも、多種多様な体型のモデルが一緒に出演すりゃあいい、誰もが美しいのだから――という博愛主義的な考え方もあるだろうけど、なんか優等生で面白くない気もする。いっときのベネトンみたいだしなあ。
ショーに出品するウェアは、作家のデザイン性をもっとも端的にあらわすために仕立てられた一品ものである。ショーで見る服と商品になって店に出る服は、ある意味同一のモノではない。ショーはあくまでコンセプトを提示する場だから、それがインモラルだったり非現実的だったりしてもいっこうにかまわない。ならば、その服を着るモデルもまた、現実的ではない体型であって少しもおかしくはないはずだ。いまのショーモデルの体型はなにも一朝一夕にこうなったのではなく、それなりに歴史的な要請に基づいた必然でもあるだろう。ということは、この問題は単にモデルの健康問題だけにとどまらず、大げさに言えば「近代ヨーロッパの美意識」を根底から問い直す問題でもあるかもしれない。


まあ、もとはといえば、そんな特殊なスタイルを一般人が勘違いして真似してしまうことがそもそもの間違いなんだけどねぇ。つーかファッション雑誌やら情報誌やら、熱心に見過ぎなんじゃないのか、みんな。
大丈夫かぁ?