少し補足

早くから体系づけたマンガの高度な教育機関の必要性を感じ、芸術学部内にマンガ学科を設置し、学部昇格までの数年間、牧野圭一(現学部長)・竹宮惠子(教授)らの講師陣がコツコツと「日本初の大学でのマンガ教育」に向けて努力をされてきた結果である。なので、よく専門学校やそれこそ人気取りで漫画家を名前だけ教授に迎えている構図ではなく、講師陣は本当に、京都の大学へ出勤して学生たちを直接指導し、会議を繰り返し、学校説明会に飛び回り、相談にのり、コンパや同窓会の誘いに顔を出し、課題の仕上げや研究講座のために学生たちと合宿までしている。

主題の件は本当に痛ましい事件で、まさかあんなのんびりとしたところで、とただただ驚くばかりです。一日も早く犯人が逮捕されることを願ってやみません。


ところで、白取さんの記事中のこの箇所、少しだけ補足しておきたい。
マンガ学部は、スタート当初は「美術学部デザイン学科マンガ専攻(コース)」だった。将来的に「学部」昇格への夢はあったにせよ、当初はまず設立すら文部省(当時)に認められなかったと聞く。せめて「専攻」は認めてくれ、と文部省まで出かけて行って必死に役人を説得したのは、ヨシトミヤスオ佐川美代太郎の両教授である。<コツコツと「日本初の大学でのマンガ教育」に向けて努力をされてきた>というとき、まっさきに挙げねばならないのはこのふたりのお名前である。
精華が短大から4年制に変わるあたり、1977,8年頃の話を白取さんがご存じないのは無理もないのだが、事実は事実としてここに記しておく。


つーか、マンガ学部前史というか、80年代の精華大学のことって、ネットで誰も語ってないの?