うさんくささは必要悪でしょ

総務相が関テレ経営責任の明確化迫る
 菅義偉総務相は9日の閣議後の記者会見で「発掘!あるある大事典2」の捏造(ねつぞう)問題に関する関西テレビの調査報告書について「孫請け会社がすべてやったことになっていて(関西テレビの)経営全体の責任というのが全く書かれていなかった」と厳しく批判した。
 総務相は今月中に経営責任を明確にした報告書を再提出するよう求める。関西テレビ首脳陣の進退問題に発展するのは避けられない見通しだ。
 菅総務相は、関西テレビが7日に提出した報告書は「報道は事実を曲げない」とする放送法の視点からの検証が不十分で、再発防止策も具体策を欠いていると強調。関西テレビが捏造を認めた「納豆ダイエット」以外で、でっち上げの疑惑が持たれている放送分に関する調査も不十分と指摘した。番組の制作関係者が納豆を買い占めたと指摘されている問題についても調べるよう求めた。
 1月7日の「納豆ダイエット」の放送分は、番組制作会社「日本テレワーク」が請け負い、孫請けとなる別の制作会社に発注された。(共同)
[2007年2月9日12時47分]

・この問題に限った話じゃないんだろうけど、下請け孫請け、派遣やアウトソーシングやらで、とかく目先の利益追求第一で(つーかロスとかリスクを減らす方向へ)経営してきた日本の会社がどういうことになったか、という結末のひとつでもあるんだろうな。ひとことで「モラル低下」と断罪するのは簡単だけど、モラルを無視しなければ生き残れない過酷さが現実としてあるわけで。


・放送局の管理責任ってしかし、これまでほとんど意識されてなかったんじゃないのかな。関テレにしてみれば逆ギレしたいとこでもあるだろう(本音は「だってーみんなやってんじゃん」「オレだけに言うなよー」てな感じか。小学生じゃあるまいしまさかねとも思うが)。いずれにせよ、これまで現場任せにしていたこと、自由にやらせていたことが、どんどんできなくなるおそれがある。特権的なふるまいが許されなくなってきたということでもあるが、反面、自由で即興的な動きがとれなくなるということもある。


・まあそうでなくてもすでにテレビは面白くなくなってるし個人的にも見てないからどうでもいいんだけど。


・風→桶屋ふうの飛躍した発想だが、こういうのも「マスメディア」の大前提にあったはずの「マス」が、そろそろ「マス」でなくなってきたことのあらわれなのかも。


・とはいえ彼らはそれを認めたがらないだろうなあ。ネットなんかでは「既得権益」は思いっきり嫌われ者だが、それに最後までしがみつくのは「マス」の名の下に活動してきた彼らなんだろうね。


・つーか、似非科学疑似科学の氾濫こそを何とかしろよ。ってこれは文部科学省の範疇か。いや健康食品とかは厚生労働省になるんだっけ。


・テレビ/雑誌のお手軽ダイエット、見るからに怪しげな健康器具/健康食品の通信販売、ほとんどカルト宗教な自己啓発本セミナー、ここらあたりのうさんくさい一群がこの世から消えたらさぞかし…………あ、ひじょーにつまらん世の中になるな。つーことで前言撤回。失礼しますた(笑)