電子書籍

新刊書を買うのを極力セーブしている。本棚がいっぱいいっぱいで、買うどころかどんどん処分しなくてはいけないからだ。買ったまま何年もたってる積ん読本など、遠慮無くブックオフ行きである。
電子書籍がある場合はいいのだが、しかしあれ、まだまだですなあ。紙の本と同時に発売してくれたら言うことないんだけど、出るかどうかすらわからん場合はどうすればいいのだ。そうこうしているうちに読みたい熱がどっかにいってしまうし。
コミックスなんかはすこし遅れて発売、というのが多いのかな。あれもよくわからん。ま、既刊が電子書籍化されてるシリーズだと待てばいつかは…というのがわかってるので、気が楽だが。
 
話は変わるが、ブログやウェブの人気サイトの書籍化、というのはわたしもいくつか買ったことがある。古くはココログブックスだとか、電車男だとか。
ブログの内容をちょこっと加筆訂正しました、というものから、ほぼ新規書き下ろしまで、いろいろ読んでみたけど、おおむね、なんか違和感があった。
PCやタブレットで楽しく読んでいたものが紙の本になるとひどく読みにくかったり、ぜんぜん違う風景に見えたりする。あれは何故なんだろう。
横書きでスクロールしながら、という読み方のものが、縦書きでページをめくりながら、という、180度といっていいくらいまったく違う「読み方のスタイル」が、内容の理解や感じとり方にまで影響を与えるものなのか。自分の実感としては、「影響は少なからずある」と思う。
それと関係しているのかどうか、おおむね、ブログ/ウェブサイトの書籍化は「つまらない」のである。無料だからとか有料だからとか、そういう問題ではなく、単純に文章として魅力を感じない場合がほとんどだった。少なくとも、ネット上で読んでいたときのような「わくわく感」が書籍版からはごっそり抜け落ちているように思う。
すでに紙の本や雑誌や新聞で読んだことのある文章をウェブ上で読んでも、多少は違和感はある。が、まあ許せる範囲だ。しかしその逆はけっこうつらい。本を投げ出してもとのウェブサイトの方を読み直すときすらある。わたしは初見時の第一印象に、それほど強く引きずられているらしいのだ(思い込みが激しいというか柔軟性がないというか。いずれにせよこんなもの、まったくメリットのない習性なのだが、まあしょうがない)。
 
書きながら気付いたが、そういえば「ブログ本/ウェブ本の電子書籍」はまだ試していなかった。もしかしたら紙の本よりかは違和感なく読めるんじゃないだろうかと思うのだが(電子書籍なら縦書き/横書き自在に設定できるので、ブログで読んでいたときのレイアウトイメージに、少しは近づけられる)、残念ながらまだ読みたいタイトルに出会えていない。ま、これからどんどん出てくるだろうし、大いに期待したい。