荒川静香ら輩出、仙台の名門リンクが経営難で閉鎖

 荒川静香本田武史らフィギュアの一流選手を輩出してきた仙台市の名門スケートリンクコナミスポーツクラブアイススケートリンク」が、経営難のため、25日で幕を閉じた。

 「明治時代、青葉城のお堀で宣教師がスケートを楽しんだ」。そんな伝承が残る仙台市に通年型のこのリンクが誕生したのは16年前。開業時からコーチを務める長久保裕さん(58)の元へ、荒川、本田、田村岳斗、荒井万里絵といった逸材がやがて集まり、連日銀盤で技を磨いた。

 1998年には、所属するその4選手がそろって長野五輪代表に選ばれ、全国から熱い注目を浴びた時期もあった。

 しかし、通年型リンクは多額の維持費がかかる。レジャーの多様化でスケート人口は減るいっぽうで、長野五輪の年に200人を数えた県競技団体の登録者も今年、120人にまで減少。経営企業は今年9月下旬、「収支悪化」を理由に選手らに閉鎖を通告した。

 選手らは存続を訴え、街頭で延べ3万数千人の署名を集め宮城県や市に陳情。世界選手権入賞のステファン・ランビエール選手を擁するジュネーブのクラブにも閉鎖のニュースが伝わり、「名選手を育てたリンクを閉鎖させてはならない。遠い国の話だが、フィギュアへの情熱を示そう」と署名が届いた。しかし支援の輪は広がらなかった。自治体側も財政難を理由に救済を見送った。

 「劇的な展開は期待しなかったが、寂しい結末」と長久保さん。来年3月まで県内の別のリンクで指導するが、その後は他県へ移る可能性が高いという。

[読売新聞社:2004年12月25日 21時21分]

思わず全文引用。うーん。スケート人気って、すくなくとも観客の方は増え続けていると思うんだけれども、難しいなあ。長野のピークが、かえって仇になったんだろうか。
荒川さんといえば、全日本選手権、足の負傷を押してSP一位は立派すぎます。もっとも、私はニュースの中でのわずかな演技しか見ていないのでアレですが。フリーの棄権は残念でしょうけど、早く良くなってください。応援してます。