東芝EMIもリストラ

東芝EMI 社員4割減 財務体質改善へ資産売却も

 レコード大手の東芝EMI(東京都港区)が7日、自社ビル2棟(本社ビル、永田町ビル)とその土地(約1700平方メートル)を売却、全社員520人の約37%にあたる190人程度を今月末にも削減するリストラを実施することが分かった。
 出向者を含む35歳以上を対象にした早期退職支援制度により希望者を募ったもので、退職者には退職金に加え早期退職支援金が支給される。
 売却資産は、新たな所有者と賃貸借契約をするリースバック契約を締結した。
 この人員削減と資産売却で財務体質の改善を図る。
 同社は、CDなど音楽ソフトの販売不振から業績が低迷。宇多田ヒカルのヒットアルバム「First Love」が850万枚以上売れた1999年度の売上高は、音楽業界紙「日刊レコード特信」によると、約784億円だったものの、2004年度の売上高は、約500億円と約284億円も減少した。
 05年度の売上高は、収益に大きく貢献する新人アーティストの目立ったヒット作がなかったため、さらに落ち込むことが予想される。
 東芝EMIは、英ロックグループ「ザ・ビートルズ」や「クイーン」らのCDを国内で販売する権利を持つほか、松任谷由実らが所属している。
 今回、55%出資する英EMIグループの方針により、人員削減と資産売却に踏み切った。
 資産売却で得た資金の使途について堂山昌司社長は、「(早期退職支援)制度応募者費用と、今後の音楽制作、宣伝費などへの原資と考えている。また、現在のアーティストとの契約者数は、変更ない」とのコメントを出した。

音楽資産はそのまま保有するんだろうな。どさくさにまぎれてマスターテープや原盤をマニアに高額で売っちゃうリストラ社員とかが現れないことを祈る(苦笑