+20年でどーにかなるものでもあるまい

著作権「死後70年」要求―音楽や文芸など管理団体
 日本文芸家協会日本音楽著作権協会JASRAC)など著作権管理16団体による協議会が22日、音楽や絵画などの著作権保護期間を、現状の「著作者の死後50年」から欧米並みの「死後70年」に延長するよう求める声明を発表した。ただ、インターネット産業育成への阻害要因になる懸念などから著作権処理の簡素化を求める声もあり、期間延長の是非は論議を呼びそうだ。
 声明を発表したのは「著作権問題を考える創作者団体協議会」で、ほかに日本レコード協会日本美術家連盟などが参加している。声明は同日、文化庁に提出。保護期間延長に向け、来年度の文化審議会での著作権法改正審議を求めた。
 保護期間の延長を求めているのは音楽、絵画、写真、文学作品などの著作権。今後、数年で詩人の高村光太郎、画家の横山大観などの著作権保護期間が終了する。映画は2004年に「作品公表後70年」に延長されている。
[2006年9月22日]

先週末のニュースだが一応クリップしとこ。
なんだかねえ、新しい観光スポット作るチカラがないもんだから古い建物だの神社仏閣だのを旅行客に見せて喰ってるような、そんな中途半端な観光都市みたいなことやってていーんだろーかという気がしてならない。
50年を70年にしたところで、単に問題を先送りしているだけで、何の解決にもなってないと思うし。でもって、そのころには100年、130年とさらなる延長を求めるかもしれないし。もしそーなったら最悪ですな。「問題の先送り」自体が恒例化というか悪しき前例化してしまって、もはや誰にも止められないという…。


むしろ逆に、もっと早くパブリックドメイン化させてしまうってのはダメなのかなあ。自分が著作権利者だったとしたらどう考えるか? …うーん、よくわからん。
まあ、文化的価値ではなく経済的価値を優先して考えるからこそ、こういう期間延長という発想になるんだろうなあとは思う。本当は、作者には「名前が残る」という名誉しかないんであって、それ以上のナニカを求めるべきではないはずだ。ゆえに、作品それ自体には経済はほとんど無関係なはずなんだけど、大勢の人間の関心を集めるモノゴトには必ず経済価値が生じるのもまた必然。カネになるものはどんなモノでも利用するっていうのもまた当然の理。そこにモラルだのマナーだのを求めるべき事項ではないだろうというのもわかる気がする。


…結局どーすりゃいいんだろうな。書いているうちにどんどん訳がわからなくなってきた。
でも「期間延長」というのは、いくつかあるかもしれない解決策のなかでも悪い方じゃないのか、という考えは変わらない。なんつーか、発想がすげー後ろ向きなような気がするのよね。老人の発想じゃん、とか思ってしまう。
だから私はこの声明に反対。理路整然とした反論はない。ただただ「ヤな感じ」という、きわめて感情的骨髄反射的な反応を取ってしまうというのが、唯一の理由であります。