メモ

今は福島県から避難している方もたくさんいて、僕の塾の生徒の方でも避難している方がけっこういますが、避難した人に対して残っている人たちが「おまえ、なんで出て行くんだよ」と言うのではなくて、「そうなんだ、じゃあ向こうでも頑張ってね。今度遊びに行くから」というような感覚で、人との関わりの輪が拡がるというくらいの認識でもいいんじゃないかな、と僕は思うんですよ。もし考えが変わって帰ってきたのであれば、「ああお帰り、どうだった?」というふうに、軽く受け容れられるような姿勢ができればいいかなと思います。

そのためにはやっぱり、放射線に対する誤解を解く必要があって、今でも何かもう「放射線をちょっとでも吸ったら死ぬ」みたいな意識の人って少なくないですよね。でも、そうではなくて、すべての問題はやはり「度合い」が重要だと思いますし、放射線のリスクでも、リスクのある・なしではなく、どの程度のリスクなのか、どのくらいの危険性なのか、ということを考える必要があります。危険だと言うのであれば、そこら中、何でも危険はあるということになるんですね。室内にいてもインフルエンザウィルスの危険性があるかもしれないし、外を歩いていても交通事故で轢かれる危険性はあるわけです。

この問題に限らず、なにかにつけ二元論というか二項対立の構図で捉えたがる人はけっこう多いような気が。